「賃貸住宅で借り主が2カ月以上家賃を滞納するなどとした場合、物件を明け渡したとみなす家賃保証会社「フォーシーズ」の契約条項は違法だとして、大阪市のNPO法人が差し止めを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は12日、消費者契約法に基づいて条項は「無効」とする初判断をし、差し止めを命じました。

連帯保証人にかわり家賃滞納時に賃料を保証するのが家賃保証会社です。条項では、家賃を2カ月以上滞納するなどの要件を満たせば、物件を明け渡したとみなし、契約者の同意なしに家財などを搬出できると規定していました。

判決後の会見で原告側主任代理人の増田尚弁護士は、法的手続きによらない業者の追い出し行為は「居住者の権利を著しく侵害すると主張してきた。私たちの主張に正面から応えた判決です」と述べました。

原告のNPO法人「消費者支援機構関西」の藤井克裕理事長は「消費者被害が防止される。大きな成果につながる」と判決を評価しました。

二審大阪高裁は請求を棄却しており、家賃保証会社の逆転敗訴が確定しました。」(以上しんぶん赤旗12月13日付より)

「消費者支援機構関西」は、「消費者契約法」に定められている「適格消費者団体」で、消費者法は第三章で、適格消費者団体は、直接の被害者である消費者の訴えによらなくても、事業者を相手として同法4条1項から4項に規定する不当な勧誘行為、8条から10条までに規定する不当契約条項を含む契約行為が、現に行い又は行われる恐れがある場合に、これを差し止める請求ができます。

消費者契約法10条は「消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項(「権利の行為及び義務の履行は、審議に従い誠実に行わなければならない」)に規定する基本原則に反して消費社の利益を一方的に害するものは無効とする」とありますので、判決はこれによったものと思われます。

生活に困窮して家賃を滞納せざるを得ない人も、そういう人たちが借りる比較的安いであろう賃料のアパート経営で家賃が入らず部屋の原状回復修理費費用も掛かる中小アパートの経営者の方も、双方助かるような制度も考えられないでしょうか。家賃保証会社でアパートの契約ができて助かる人もいた一方で、二か月滞納測追い出しは「やりすぎだよ」という今回の最高裁のご判断。こういういろいろな社会的動きの中で、賃借人(借りて)も賃貸人(貸して)も守る保険会社の在り方という社会的ルールも作られていくのでしょうか。