通常親族が同時に亡くなるということはあまりありません、しかし、交通事故や水難事故、自然災害などで、一度に大勢の方がなくなる場合もあります。厳密にいえば、そのような場合でも本当に同時に亡くなることはまず無いかもしれません。

けれど、同じ事故や災害で多数亡くなった親族のうちだれか一人が他のものの死亡後に生存していたか明らかでないときは、民法ではこれらのひとたちは同時に死亡したものと推定します。なぜなら、だれが先に死亡しだれが次に死亡したかで、誰に相続権が発生するか否かとか、相続財産の何分の一を得られるかとかが決まるので、死亡の順位は決めておかなければ相続手続きに入れないからです。

☆(同時死亡の推定)を民法は以下のように定めています。

「民法 第三二条の二 数人の者が死亡した場合において、そのうちの一人が他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定する。」

☆同時死亡の効果を民法は以下のように定めています。

*(相互に相続せず)

「民法 第八八二条 相続は死亡によって開始する。」

(死亡する前は相続は発生せず、死亡した時の生存者が相続人となる。だから同時死亡した双方は相互に相続しない。by関根)

*(代襲相続)

「民法 第八八七条(子及びその代襲者等の相続権)

①被相続人の子は相続人となる。

②被相続人の子が相続開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条(相続人の欠格自由)の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権  を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人になる。ただし、被相続員の直系卑属でない者は、この限りでない。

③前項の規定は、代襲者が相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条(相続人の欠格事由)の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権  を失った場合について準用する。 」

(相続人である子が相続開始以前に死亡しているときは、その子(つまり孫)が相続人となり、孫も死亡している場合はひ孫が相続人となる。by関根)

*(受遺者の死亡による遺贈の失効)

「民法 第九九四条

①遺贈は遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、その効力を生じない。

②停止条件付の遺贈については、受遺者がその条件の成就前に死亡した時も前項と同様とする。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。」