法定相続人と法定相続分の概要

被相続人の死亡により始まる相続ですが、「誰」が「どれだけ」相続を受ける権利があるかを民法が定めています。これが「法定相続人」(民法八六六条~)と「法定相続分」(第九〇〇条~)です。(以下は概略をわかりやすく要約してご説明しております。実際に具体的にご検討する場合は、行政書士などの専門家とご相談するか、民法の条文及び解説書を必ずお読みください。

☆いつも相続人・・・・配偶者

「被相続人」の妻又は夫=「配偶者」は、どういう場合も相続人となり財産をもらう権利があります(民法第八九〇条)。それ以外の親族は、ケースごとに相続人になる人ともらう財産の割合が変わってきます。

☆配偶者の次の順位は

*第一順位・・・・子

被相続人に「子」がいれば、その子は相続人として財産をもらう権利があります。この場合の法定相続分(民法第九〇〇条)は、配偶者と子が二分の一ずつで、子が複数以上いれば、二分の一をさらに子の数で案分します。

次の人たちが「子」に該当します。(民法 第七七二条~)

1.嫡出子(嫡出・認知などに関しては民法 第七七二条~七九一条)・・・法律上の婚姻関係のもとで生まれた子ども。

2,非嫡出子・・・・法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子どものこと。現在は嫡出子と非嫡出子の相続割合は同等。

3,養子・・・・・・(普通養子;民法第七九二条~八一七条、特別養子;民法第八一七条の二~第八一七条の一一。)

養子とは、実際の血縁関係と関係なく養子縁組によって法律上の親子としてのつながりが認められた子のこと。実の親ともそのまま親子であり続ける普通養子と、実方の血族との親族関係を終了する特別養子があります。どちらも実子と同じ法定相続分があります。

子が亡くなっている場合など子の子が(つまり孫が)「代襲相続」します。孫がなくなっている場合は「ひ孫」が再代襲相続人になります。養子縁組前の養子の子は代襲相続は発生しません。

4,胎児(民法第八八六条)①胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。つまり普通にほかの兄弟姉妹と同じ相続権があります。出生後、当然に未成年であり、母親と両方が被相続人の相続人であるため、特別代理人の手続きをとることになります(民法第八二六号)②前項①の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しません。

*第二順位 直系尊属(被相続人の両親・祖父母)

被相続人(亡くなられた方)に子どもも代襲相続人もいない場合、直系尊属(被相続人の両親・祖父母)のうち、親等の近いものが相続人になります。

被相続人に子がいない場合で両親・祖父母ともに存命の場合、父母が相続人になります。この場合法定相続割合は配偶者が三分の二、直系尊属三分の一で、父母は三分の一を等分して六分の一ずつになります。

*第三順位 被相続人の兄弟姉妹

被相続人に子又はその代襲相続人がおらず、かつ相続人となる直系尊属もいない場合、被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。この場合の法定相続割合は、配偶者が四分の三、兄弟姉妹が四分の一です。兄弟姉妹が複数いる場合は四分の一をさらに人数分で割ったものが相続分です。

兄弟姉妹にもその子までは代襲相続があります。兄弟姉妹に対する遺留分はありません。

兄弟姉妹が相続人である場合は、直系尊属=両親・祖父母が他界していることを戸籍で確認する必要があります。これはかなり戸籍をさかのぼらなければならない大変な作業です。

(2022年9月18日(日))

(がんばってますね、、、。)